秋は各地域でお祭りが行われます。
南山城村の旧大河原村だった
北大河原・南大河原・野殿などでは
祭りの前には決まって
鯖寿司を作る風習がありました。
今回は、2023年11月に
移住交流スペース
やまんなかで開催された
北大河原で
「奥元商店」を営む
良子さんに鯖寿司作りを学ぶ会に
参加してきた様子をお伝えします!
南山城村の鯖寿司の特徴
鯖寿司と言っても
生の鯖で作るのではなく
使うのは「塩鯖」!
海が遠い南山城村では
かつて福井の鯖街道経由で
行商によって塩鯖が届いていました。
南山城村の北大河原と
南大河原周辺では
各家庭では祭りの前日に
お母さんが鯖寿司を仕込む
風習がありました。
塩鯖の塩抜き加減や
酢飯の味・・・
家庭ごとに鯖寿司の味が
あったんです^^
塩鯖で作る・鯖寿司の作り方
今回、鯖寿司作りを
教えていただく良子さんも
お母様から作り方を教わったそうです。
鯖寿司の作り方ダイジェストは
こちらをご覧ください👇
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鯖寿司の材料
【鯖の酢漬け】
- 塩鯖(半身)
- 酢(今回は穀物酢)
- 砂糖
- 塩
- 昆布
- 洗用の酢(別途少々)
【酢飯】
- うるし米
- もち米(米の全体量の1割)
- 昆布
- 合わせ酢(酢・砂糖・塩・みりん)
村のおかんたちは
目分量!
だから毎年の勘で作るので
家庭ごとの味が生まれるのです!
![](https://muragurashi.com/wp-content/uploads/2024/01/IMG_2460.jpg)
鯖寿司作りを教えていただいた良子さん
前日の準備
まず鯖寿司を作る前日に
鯖の酢漬けを作ります。
- 塩鯖を3枚おろしにして、酢洗いする
- 容器に鯖を並べ、砂糖をまぶす
- 昆布をのせ、酢をヒタヒタに入れる
- 塩を加えて、砂糖と塩をよく溶かす
- 12時間〜18時間漬ける
※酢漬けは24時間以内!
今回は18時間漬けた塩鯖を使用しました。
3枚おろしにした際に出る骨も一緒に酢漬けしましょう!酢漬けした骨の周りの身をこそいで、そのまま食べたり、酢の物などにアレンジ可能ですよ♪
当日早め・酢飯の準備
酢飯は押し寿司にするよりも前に作り
冷ましておく必要があります。
粗熱をしっかり取らないと
いたむ原因になるのでご注意ください!
※酢飯の作り方は一般的なので割愛します
押し寿司のやり方
準備ができたら、
いよいよ押し寿司にしていきます!
木型も洗っておきましょう♪
step
1竹皮を洗う
まず、最後に包む竹皮を洗い、
水気を拭いておきましょう。
step
2鯖の準備
前日に酢漬けしておいた塩鯖の皮を剥ぎ、
身の分厚いところを削ぎ落とします。
![](https://muragurashi.com/wp-content/uploads/2024/01/IMG_3154.jpg)
鯖の皮は手で剥けます
削いだ部分に、先ほど、はいだ鯖の皮で
酢を塗っておきます。
step
3木型を酢でぬらす
同じく、はいだ鯖の皮で木型に酢を塗ります。
ゴミをなるべく減らす、知恵ですね!
step
4酢飯を詰める
酢飯(今回は500g)をしっかり詰めます!
角に隙間がないように!
step
5鯖をのせ、押す!
鯖を乗せます。
背中が上になるようにしましょう。
空いているところにSTEP2で
削いだ身を入れ、隙間を埋めます。
木型の蓋をのせ、
しっかり体重をかけて押します!
![](https://muragurashi.com/wp-content/uploads/2024/01/IMG_3159.jpg)
ぎゅ〜〜〜〜〜!
step
6完成!
最後に木型を抜きます。
崩さないように手早く!
竹皮で包みましょう
さぁ、最後は竹皮で包みましょう♪
竹皮の端は包む紐にします。
紐は5本用意。
竹皮の真ん中に押し寿司を置き、
しっかり角を作りながら
折り込んでいきます。
真ん中、両端、その間の順に
5本の紐で縛ったら完成!
1日味をなじませた方が美味しいので
お祭りの前日に用意するのが
習わしです♪
![](https://muragurashi.com/wp-content/uploads/2023/12/IMG_2502.jpg)
完成♪ 美しい佇まい♪
鯖寿司のご飯が固くなったら・・・
作ってから2〜3日すると
ご飯が固くなってきます。
そんな時は
フライパンで焼くと
ご飯が蒸されて柔らかくなり、
焼いた香ばしさで、
また違った鯖寿司を楽しめますよ♪
お母さんから受け継いだ味を
作り続けて40年
鯖寿司ができた後、
「これを添えて〜」と
お手製の紅生姜を
持ってきてくださりました。
「この赤が入ると綺麗でしょう〜」
と、彩りも考えて
紅生姜を添えるのが
良子さん流。
お母様から鯖寿司作りを教わり、
作り続けて40年。
お母様から教わった味・
やり方を今も引き継ぎ
毎年欠かさず作っているとのこと。
一方で周囲に
鯖寿司を作るご家庭も
年々減ってきているそうです。
文化を残す基本は
「母から子」へ。
お母さんへの想いや思い出が
文化を残すきっかけになるのだ、と
気付かされました。
私も娘に、いろんな文化を
教えたいです^^